突然ですが、問題です!
下の2枚のボトムス画像のうちひとつが「チノパン」で、もうひとつが「ワークパンツ」なんですが、どっちがどっちかわかりますか?
いかがでしょう?
どちらも同じに見えるので、違いはないように思えますよね。
画像リンク先に答えはあるのですが、今回この記事を最後まで読み終えた後には「チノパン」と「ワークパンツ」の違いがわかるようになっているはず…!
どっち?「チノパン」と「ワークパンツ」それぞれの特徴について
「チノパン」とは?
まず、「チノパン」は、光沢をもつ綿100%の生地「チノクロス」を用いてつくられたカーキ色のボトムスです。別名「綿パン」とも言います。
チノパン(Chino pants)のチノは、スペイン語で中国人という意味です。
イギリス軍服の素材として作られていたチノクロスが中国へと渡り、カジュアルパンツに仕立てられたことがチノパンの始まりで、名前の由来にもなっています。
綿パンの名が示す通り元々は綿が主流でしたが、ポリエステルなどを配合し、加工したものも多いです。
また色に関しても最近は黒やネイビーなど豊富な色がありますね。
シルエットや形はスラックスに似ていて脇と腰に切り込み式ポケットがあり、センタープレス(折り目)が入っているのが主な特徴です。
「ワークパンツ」とは?
つぎに、「ワークパンツ」とは、作業用パンツの総称です。
仕事や作業するときに穿くボトムスのことをまとめてワークパンツと呼びます。
なんだかざっくりとした説明で申し訳ないですが、これ自体に明確な定義がなく、デニムパンツ、ペインターパンツ、カーゴパンツなどのボトムスもワークパンツの部類に入ります。
特徴をあげるなら、作業着なので厚手の丈夫な生地で動きやすいこと、
ハンマーループ(ハンマーなどの工具を引っ掛けてつるしておくためのバンド)を取り入れるなど実用的なデザインになっていることです。
またチノパンとは違い、切り込み式ポケットではなく別布で作ったポケットを衣服の上に貼りつけたパッチポケットであることが多く、センタープレスも入っていません。
チノパンとワークパンツの違い、両方を見分ける
先に結論から言いますと、現代においてチノパンとワークパンツの明確な違いというのはありません。
カーゴやペインターは分かりやすいワークパンツなので違いがないというわけではありませんが、ファッションとして着用する分には違いを気にする必要はないと思います。
見分けるのも難しいです。
あの定番ワークブランド「ディッキーズ」の874ワークパンツは、ポリエステル配合のチノクロスを用いていて光沢があり、切り込み式ポケット、センタープレスも入っています。
特徴だけ見てみると、ディッキーズはまさに典型的なチノパンです。
しかし、労働の場面で使用されていた作業着という歴史的背景もあってワークパンツという立ち位置になっています。
なので、始めにお見せした冒頭の画像はどちらもチノパンだといえるし、どちらもワークパンツであるといえます。
終わりに
現代ではチノパンとワークパンツどちらもはっきりと区別はしていないというのが結論ですね。
とはいっても、どちらも元々は発祥した経緯や歴史などの違いはありますので、そのあたりは抑えておいてください。