「チノパン」と「ワークパンツ」の違いって何だろう?
ぜひ下の検索結果を見比べてみて欲しいのですが、
パッと見どちらも同じに見えるので、目立った違いはないように思えますよね。
今回は、そんな「チノパン」と「ワークパンツ」の違いや見分け方について、お話していきます!
どっち?「チノパン」と「ワークパンツ」それぞれの特徴について
「チノパン」とは?
まず、「チノパン」は、光沢をもつ綿100%の生地「チノクロス」を用いてつくられたカーキ色のパンツのこと。
別名「綿パン」とも言います。
チノパン(Chino pants)のチノは、スペイン語で中国人という意味です。
イギリス軍服の素材として作られていたチノクロスが中国へと渡り、カジュアルパンツに仕立てられたことがチノパンの始まりで、名前の由来にもなっています。
別名「綿パン」の名が示す通り、元々は綿素材が主流でしたが、最近ではポリエステルなどを配合し、加工したものも多いです。
色に関しても、黒やネイビーなど豊富な色がありますね。
シルエットや形はスラックスに似ていて、脇と腰に切り込み式ポケットがあり、センタープレス(折り目)が入っているのが主な特徴です。
「チノパン」の特徴まとめ
●切り込み式ポケット
●センタープレス有り
「ワークパンツ」とは?
つぎに、「ワークパンツ」とは、作業用パンツの総称です。
仕事や作業をするときに穿くパンツのことをまとめてワークパンツと呼びます。
ざっくりとした説明で申し訳ないですが、これ自体に明確な定義がなく、デニムパンツやペインターパンツ、カーゴパンツなどもワークパンツの部類に入ります。
他に特徴をあげるなら、作業着なので厚手の丈夫な生地が用いられています。
また、ポケットが多かったり、ハンマーループ(ハンマーなどの工具を引っ掛けてつるしておくためのバンド)を取り入れたり、実用的なデザインになっていることです。
そして、チノパンとは違い、切り込み式ポケットではなく別布で作ったポケットを衣服の上に貼りつけたパッチポケットであることが多く、センタープレスも入っていません。
「ワークパンツ」の特徴まとめ
●ポケットやハンマーループなど実用的なデザイン
●パッチポケットが多い
●センタープレス無し
「チノパン」と「ワークパンツ」の見分け方は?
先に結論から言いますと、現代において「チノパン」と「ワークパンツ」の明確な違いというのはありません。
「カーゴパンツ」や「ペインターパンツ」は、分かりやすい作りの「ワークパンツ」なので、違いがないというわけではありません。
ただ、作りが同じようなものは、見分けるのが難しいです。
「ディッキーズ874」は、チノパンか?ワークパンツか?
定番ワークブランド「ディッキーズ874」を見てみましょう。
▶(ディッキーズ)Dickies 【公式】874ワークパンツ 874 KH カーキ
こちらは、けっこうややこしいパンツ。
パンツの特徴だけ見てみると、切り込み式ポケットやセンタープレスといったチノパンの特徴を兼ね備えています。
これは典型的な「チノパン」、
と思いきや、そうでもないのです。。
労働の場面で使用されていた作業着という歴史的背景もあり「ワークパンツ」という位置づけになっているのです。
正式名称にもしっかり「ワークパンツ」という文字が入っています。
ブランドの背景と成り立ちで「チノパン」と「ワークパンツ」を見分ける
このディッキーズのように、チノパンの特徴がありながら、ワークパンツということもあります。
それはディッキーズがワークウェアのブランドだからです。
このように、「チノパン」か「ワークパンツ」かは、「ブランドの背景と成り立ち」を参考にして見分けるのがいいかと思います。
終わりに
「チノパン」と「ワークパンツ」どちらもはっきりと区別していないというのが結論ですね。
ファッション的にあえて区別する必要が無いというのも現実です。
とはいっても、元々は発祥した経緯や歴史などの違いはありますので、「ブランドの背景と成り立ち」を参考にして、見分けてみるといいですね。